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ジャンル:ダットサイト

ホロサンのミドルクラスのダットサイト。色覚異常シューターに優しいHE503R-GDと、通常のHS503Rを両方レビュー。

執筆時期:2025年2月

検証人数:3人

実弾射撃評価:有り

→AR15系 / 5.56x45mm弾

※HE503R-GDを提供してくださいましたI氏に感謝いたします。

※HS503Rを提供してくださいましたLP氏に感謝いたします。


SPECS | 性能諸元(公式)

メーカー名(メーカー国・製造国) HOLOSUN(アメリカ合衆国・中華人民共和国)
サイズ(全長x幅x高さ) HE503R-GD:69.8×36.3×41.1mm
  HS503R:69.3×38.8×40.8mm
重量 HE503R-GD:100グラム
  HS503R:106グラム
倍率 1倍
対物レンズ径 20mm
レティクル 65MOA & 2MOA
イルミネーター 赤色及び黄色LED 12段階調光(内2段階は暗視装置用)
使用電池(電池寿命) CR2032リチウム電池(6段階目で10万時間)
防水性能 IP67
耐衝撃性能 1000G
価格(希望小売価格) HE503R-GD:329.40ドル
  HS503R:294ドル

Pros & Cons | 一長一短

※ここはあくまで、KUSEMONO TACTICALが想定する使い方、視点から見た一長一短です。

※一長一短をわかりやすく表記しているだけであり、項目の数や内容、順番による採点評価ではありません。

優れている点 透明度の高いレンズ(HS503R)
  色覚異常でも見えやすいゴールドレティクルを幅広いラインナップで揃えている(ホロサン製品全体)
改善を要する点 暗視装置との併用はレティクルが滲んで使いにくい
  赤色LED版と比較すると対物レンズ側からイルミネーションがより見えやすい(HE503R-GD)
  レンズを横断する反射が映り込みやすい(HS503R)

ホロサン黄金の味


実は今回紹介するHOLOSUN – HE503R GDのレビューは、過去1度行おうと思ったものの、協議の末に却下されたことがある。身も蓋もない理由だが、同じく光学照準器のレビュー等を行っているエボログさんがすでに素晴らしいレビューを行っていたからというものだ。我々がグダグダと切れの悪い金魚の糞のような長文駄文レビューをぶちまけるよりも、あちらのほうが簡潔明瞭で良いレビューであることは、5才児でもわかることだろう。

ではなぜ一度却下された製品のレビューをすることになったのか…?ある日、我が研究会に一人の男からHOLOSUN – HE503R GDのレビュー依頼が来た。彼は普段役所務めの公務員をしており、休日になるとご自慢のトイガンを引っ提げてサバゲーマーとなる。ここまで聞いた限りだと、どこにでもいそうな趣味に生きる男だ。しかし彼は学生時代から柔道と筋トレに明け暮れていたファイターで、身長も190cm近いことから、控えめに見ても筋肉モリモリマッチョマンの変態だ。恐らく、私のような貧弱なチビが10人束になって襲い掛かろうと、Amazonの梱包資材のように丸めてゴミ箱に投げ捨てられるだろう。だが、そんなタフマンにも大きな悩みがあった。


彼は赤緑色覚異常(そのうち1型2色覚異常)であり、赤色をほぼ認識できない。赤色は、茶色や灰色を合わせたような色合いに見えるため、通常のドットサイトやホロサイトは使う気にならないようだ。また、緑色のドットサイトやイルミネーションも白っぽく見えるため、使い辛いことに変わりない。そのため彼は、長年LPVO(NOVEL ARMS – SURE HIT 1824 IR HIDE7 SSTP)をイルミネーション無しで使用していたが、アイリリーフが気になるし、もっと軽快な装備にしたかったようだ。そんな時彼が出会ったのが黄金の光を放つホロサンのダットサイト「HE503R-GD」である。

我が国における色覚異常(色覚障害、色盲とも)は、男性で20人に1人、女性で500人に1人の割合と多い。そのため、色覚異常を有するシューターの生の声を聞きながらのレビューは非常に貴重だと判断し、今回のレビューに漕ぎ着けた。

 


そして本来はHE503R-GDだけのレビューをする予定だったが、某国で行った射撃訓練にて通常の赤色LEDモデルのHS503Rを少し借りることができたのでついでに評価を行うことができた。

両者の違いは本体側面とハイマウント側面のHOLOSUNロゴのサークルレティクルを模したOの字の中央が黄色か赤色かくらいである。


ではHE503R-GDを中心に外観レビューからしていこう

ホロサンの503シリーズはT1タイプの形状をしているエントリーモデル「403シリーズ」の一段上のモデルとして存在している。

形状はエレベーション&ウィンデージタレットのガードを追加したT2タイプの形状となっており、マルチレティクル仕様である。

ややこしいことに、マルチレティクルではなく2MOAドットのみで同形状の、HS403R及びHE403R-GDという下位機種もラインナップしている。ホロサンの購入者を困惑させる製品ラインナップは健在だ。

ボディ素材は6061-T6アルミニウムで、光沢のある塗装が施されている。503Rシリーズはこのように光沢があり、ソーラーパネルを搭載した503CUシリーズやHS403Rは光沢を抑えたマット寄りの塗装だ。


503Rシリーズはホロサン大好物のサイドトレイ式のバッテリーコンパートメントから、輝度調整ダイヤルを兼用したサイドバッテリーコンパートメントになっている。

輝度調整ダイヤルはクリック感が少し硬め。

このようなアナログダイヤル式ながら2MOAドットのみとサークルレティクルを加えた2種類のレティクル切替えが可能。ダイヤルを◎が表記されているところに合わすと切替えできる仕組みとなっている。


Aimpoint T2タイプ形状なのでウィンデージ&エレベーションタレットの前後はなにかにぶつかった際にタレットを守るため防壁がせり上がった形状となっている。

キャップ部分は双方共に上部が簡易工具となっているので工具無しで調整が可能だ。ただこのダイヤルが個体差なのか知らないがけっこう硬い。ストレス無く回したい場合は精密ドライバーがあったほうがいいかもしれない。

1クリックの移動量は0.5MOA、最大移動量は50MOAとなっている。

ちなみに箱出し状態では25ヤード(22.8m)の距離に設定されているようだ。


付属ピカティニーレールマウントはレンズ中央部までが1.63インチ(4.14cm)のLower 1/3 Co-Witnessハイマウントと、0.75インチ(1.9cm)のローマウントの2つが付いてくる。フットプリントはお馴染みのT1/T2フットプリントだ。

エントリーモデルであるHS403B付属のものと同じ。


対物レンズは直径20mmで、赤色LEDモデルのHS503Rと比較してイルミネーションが黄色なこともあってアンバー色の強いコーティングが施されている。

Reticle │ 65MOA+2MOA(ゴールド)


ホロサンは数多くのダットサイトを出しているが、その中の多くに赤や緑の他に金色(まぁ黄色だが)のLEDモデル(Holosun Gold Super LED)を揃えている。

金色改め黄色は、持ち主のI氏のように赤緑色覚異常を有するシューターにとって、赤や緑と比べて色味がわかりやすいとのことで支持されているTrijicon ACOGRMRにも同じような色のアンバーイルミネーションがラインナップされていたりするが、このような黄色系イルミネーションを採用しているメーカーは多くはない。

このゴールドレティクルの製品は、レンズの透明度の高さに定評のあるホロサンにしてはけっこう青味のかかったノッチフィルターを使っている。この理由に関しては後ほど。

ちなみに光学系に関してホロサンに質問した際、どのLEDモデルもガラスの色味は同じだと言っていた。う~ん…眼科行こうね。

サークルレティクルはお馴染みのハッシュマーク付き65MOAサークルと2MOAドットの組み合わせ。

近距離における照準

ではこの黄金のレティクルを屋外でどう見えるのか?まずは林内にて5~30mのCQBを想定した照準を行おう。ターゲットは人間の上半身を模したUSPSAマンターゲット(縦75cm×横45cm)。


今回は薄暗い曇天の寒空の下での撮影となった。

金色イルミネーションモデルは、ホロサン製品の中では少し濃い目のノッチフィルターのため、薄暗い場所では少し見えにくく感じることもあるかもしれない。ただし、直射日光が降り注ぐ眩しい場所ではむしろ見えやすいだろう。

そもそもなぜダットサイトのLEDは赤色が多いのか?赤色は人間の目にとって波長が最も長いため、遠くでも視認しやすい傾向にあるためだ。ほら、信号で一番大事な止まれの色が赤色なのもそのためである。そして次に視認性が高い色が黄色であるが故に、おーい止まれや赤に変わるぞ~!という意味で黄色信号が灯る。他にも危険や警告を表す標識等で赤やら黄色が多いのはそのためだ。そしてその次に見やすい色が…ここまでくればおわかりだろう、緑色だ。


ん?なら何で黄色のダットサイトは少ないの?って思うよな。赤は暗いところでも見やすく、緑はサンサンと降り注ぐ直射日光下でも見やすいという特性があるが、黄色は明るく白っぽい背景では見えにくい問題点がある。ほら、赤色緑色と比べてこの文章すげぇ見にくいだろ?そんな理由で黄色を採用しているメーカーが少ないのである。

そのため、本製品のように黄色系の正反対の色味である青系のノッチフィルターを濃いめにかけてレティクルを見やすくしているようだ。

肉眼では見えやすい明るさに設定(12段階中7段階目)したのだが、カメラでは少し暗かったようで黄色のイルミネーションが白いターゲットだと少し見えにくくなっている。


上部と右側面に各種タレットをガードする壁があるT2系ダットサイトなので、それが無いHS403Bと比較すると周辺視界は少し悪くなってはくる。ただ、ロータリースイッチを搭載するモデルとしては比較的右側面の出っ張りは抑えれている点は良い。

65MOAのサークルレティクルは、20~30mの距離だとマンターゲットの横幅と合いやすく、サバイバルゲームの交戦距離における目安にもなりやすい。


同距離にて2MOAドットのみで点灯。輝度は2段階上げた。

ロータリースイッチ式にも関わらずドットとサークルの組み合わせを選べるのは良い。


こちらは赤色イルミネーションのHS503R。某所の訓練にて所持していた方にお願いしてお借りした。こちらは青いアロハシャツを20m先に吊るして照準。

赤色LEDなのでノッチフィルターは抑えられ、HS403B同様に透明度の非常に高いレンズだ。今までレビューした限りだと、透明度の高い順にAimpoint T2 > HS403B > HS503R > Aimpoint T1 > Aimpoint Duty RDS > SIG SAUER Romeo5XDR GenII > HE503R-GD。

HS403BとHS503Rの透明度の差は比べないとわからないレベル。

ただしHE503R-GDよりも横線状に不穏な反射が出ている…これに関しては後ほど。

50メートル照準

次は50メートルの距離にて高さ180cmの位置に青のツナギを設置。再びHE503R-GDで照準した。


ノッチフィルターの濃さはあれど、レンズそのものの歪みはとても少ないため、50~300mと距離を離してもマンターゲットへの照準や射撃は行いやすい。

また、ホロサンが謳う黄色いイルミネーションのもう一つの利点としては、赤や緑のレーザーポインターを使用している際に見分け・同時併用やしやすいよとも言っていた。

100メートル照準

ターゲットは同じで距離を100メートルに伸ばして照準


65MOAのサークルレティクルは100mの距離で170cmの高さと合致する。

写真ではうまく写せなかったが、中心部のドットのほうが周辺部のサークルレティクルよりも若干明るく灯される。これは他のマルチレティクルモデルと同じだ。


ついでに2MOAドットオンリーのモードも。

奇しくもツナギの色が青なのでこの写真ではわかりやすいが、背景の茶色く明るい枯れ草に照準を合わせた場合はこの黄色LEDは赤や緑と比較して視認性が悪く感じる人は多い。

イルミネーションの明るさは他のホロサンモデルと同じ。晴れた砂漠や雪原では少し物足りないかもしれないが、日中では十二分の明るさで灯すことができる。最低輝度は肉眼で辛うじて視認できる暗さ。

パララックステスト │ 100メートル


100mにおけるパララックス(視差)に関しては、上下には5~10cm、左右には10~15cmほどと良好だ。

レンズ反射等について

 

 

 


この503シリーズについてだが、レンズを横断するように帯状の反射が出現しやすい傾向にある。まずはHE503R-GDでご覧いただきたい。

順光時、薄暗い環境下で薄っすらと出てくるこの反射は、鏡筒内部機構が映り込んでいるものだ。ドットにまたがるように広がる反射ではあるが、HE503R-GDでは射手の妨げとなるほどの障害ではない。

他にも前述したレティクル紹介欄で白紙に照準した画像にもあるように、左方向に点の反射も出ることがあるが、これも照準に大きな妨げにはならない。


さて、問題となってくるのはHS503Rの場合だ。

ご覧のようにノッチフィルターが薄まり、レンズの透明度が高くなることで例の反射が非常に目立ってしまう事態になった。

林内や都市部でHS503Rを使用する場合、このレベルの反射の出現頻度がとても高いため、射手にとって大きなストレスになりやすい。写真のようにドットのみの表示だと、照準不可能になるほどの障害ではないが非常にうざいことに変わりはない。

特に順光時に出やすい傾向にあり、酷い時はレンズ上半分がほぼ潰れて見えないこともある。


こちらは下位モデルのHS403Bの反射写真。HS403Bは左上斜め方向に反射が出やすいが、HS503Rよりはマシであり、価格も安いので許容できる。


マルチレティクルモデルによくある現象だが、LEDのエミッター基盤が映り込む現象もある。これについてはHE503R-GDもHS503Rも頻度は少なく、薄っすらと出てくる程度なので大きな問題にはあまりならないだろう。

対物レンズからのイルミネーションの視認性


対物レンズ側からのイルミネーションが灯っている様子は、HS403Bと同等にある程度は見える。また、黄色いイルミネーションのHE503R-GDの場合はより見えやすいので、HE503R-GDを使用する場合で少しでも目立ちにくくしたい時はサークルレティクルではなくドットのみに切替え、少し暗めに調整すべきだ。

この辺を気にする人は大人しくエイムポイント製品を選ぶか、SIG SAUER – Romeo5XDR Gen2をチョイスすべきだ。

実弾射撃、各種訓練における使用感等


今回はHS503Rの方を、某訓練で持ってきていた所持者からお借りして5.56mm弾を使用するAR-15系ライフルにて最大で50メートル程度の距離ではあるが、100発ほど実弾射撃を行った。

この日は太陽が出たり陰ったりが多い天候ではあったが、やはりHS503Rの余計な反射が目立ち邪魔に感じる状況が多かった

特にCQB戦でこれに見舞われるのはたまらない。レンズの透明度の高さや歪みの少なさが台無しである。使うのであれば、今回実弾射撃は行っていないものの、反射の少ないHE503R-GDのほうを私は選ぶ。

また、肉眼で辛うじて視認できる暗さの最低輝度だが、暗視装置との相性は正直良くない。特に曇って光が少ない夜間のような状況で顕著なのが、2MOAドットの場合は65MOAのサークルレティクルを塗りつぶしたようにドットが大きく滲んで見えることになり照準が非常に難しい。50m先のマンターゲットに当たるかどうかというレベルだ。これをサークルレティクルにするとより酷くなる。

HS403Bも暗視装置との相性は最高とまでは言えなかったが、ここまで悪くなかった。暗視装置の種類や状況の違いで大きく変わるかもしれないが、使用するのであればある程度の明かりがある暗所での使用に留めたほうがいいだろう。

色覚障害のシューターから見た使用感


これはHE503R-GDの持ち主であり、色覚障害であるI氏の所感ではあるが、我々同様に白い背景だとやはりレティクルが見えにくくなりがちなのは変わりないようだ。

ただ、赤緑色覚異常であるI氏にとっては普及帯の赤や緑のダットサイトと比べると見えやすさは雲泥の差であり、余計な反射も少ないことからこのダットサイトを非常に気に入っているとのことだ。

特に草木あふれる林内でのサバイバルゲームだと、赤だけでなく緑も色味がわかりにくい体質上、金色に輝くイルミネーションがしっかりと認識できることはターゲットを素早く照準できることへの大きなサポートになる。

Conclusion | 総評


ホロサンエントリーモデルで最も安いHS403Bの実売価格は150ドル台、今回の赤色LEDのHS503Rは210ドル台、黄色LEDのHE503R-GDは250ドル台である。

今回はHS503Rの反射の酷さが目立った。これなら幾分かマシで値段も安いHS403Bを買うか、もう少し出してHE503R-GDでも買ったほうがいい。

願わくば赤色LEDモデルでHE503R-GDのようにノッチフィルターが濃いモデルがあればより良い。

2024年現在、円安の影響で国内ではHS403Bは3万円、HS503Rは4万円前半、HE503R-GDは5万円台であり、特に今回の後者二人は日本人からするとコスパの良いダットサイトとは言いにくいのは事実である。


HS503Rからサークルレティクルを省いたモデルで、2MOAドットオンリーであるHS403Rという下位モデルもあるが、使用しているレンズやコーティングは問い合わせたところ、HS503Rと同じだと言う。もちろん、HS503Rにソーラーパネルを搭載したHS503CU等も同様だ。

HE503R-GDに関しては、他には無い黄色LEDを搭載したモデルとして光るものがあり、色覚異常を有するシューターからすると救いであることは確かだ


また、このレビューではあまり良い評価を与えなかったHS503Rを含め、ホロサンは403と503シリーズ全てを亡き者にし、今後はARO及びARO EVOシリーズとして引き継がれる。その際は今回のネガやマニアですら迷う煩雑すぎるバリエーションを見直してくれると嬉しい。もちろんこのシリーズにも金色のレティクルモデルもある。

今まで色覚検査に引っかかったことが無い人であっても、赤や緑が少し見えにくかったり少し違う見え方をする人はなんと全体の30%以上いるとのデータもある。もし、HE503R-GDや黄色いイルミネーションを搭載した光学照準器を覗き込む機会があれば、ちょっと覗いてみてはどうだろうか?

※青や黄色が見えにくい青黄色覚異常(3型色覚異常)の方は通常の赤緑LEDモデルを選ぶことを推奨する。

※近年では色覚異常の方向けに色補正の入ったメガネやコンタクトレンズの技術も上がっている。困っている方はこちらも試したり新調してみることもオススメする。

レビュー内で紹介したホロサンのエントリーモデル「HS403B」のレビューはこちら ↓ ↓

【レビュー】 HOLOSUN – HS403B

レビュー内で紹介した「SIG SAUERのROMEO5 XDR Gen2」のレビューはこちら ↓ ↓

【レビュー】 SIG SAUER – ROMEO5XDR Gen II