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ジャンル:メッセンジャーバッグ、ショルダーバッグ

従来のマグフォース製品よりも、軽くしなやかな素材を使用しつつ、耐朽性や防水性を高めたメッセンジャーバッグ

執筆時期:2020年11月

SPECS | 性能諸元

メーカー名・国(メーカー国・生産国) Magforce または Maxpedition(台湾)
サイズ(高さ×上辺×底辺×奥行き) 19×42×28×13cm
バッグ表面素材 1200デニールポリエステル
重量 約790グラム
容量 約9.5リットル
コーティング デュポン社テフロンコーティング、PVCコーティング
価格 15800円

普段使いによいメッセンジャーバッグ

収納やポケットの多さが便利なマグフォース(日本国内ではMagforce、世界的にはMaxpeditionというメーカー)製品だが、防水性に関してはそこまでではない。

各種防水コーティングを何重にも塗り重ねてはいるが、使っているうちにその効果は無くなってくるもの。濡れ鼠になりながら何とかお家に帰ったはいいが、バッグ内に入れていたものまでシットリ・ジメジメとなっていたことは多かった。

今回紹介するスリングバッグは、1000デニールナイロンが多くを占めるのマグフォース製品の中でも、1200デニールのポリエステルを使用しているのが特徴的だ。


このMF-6052-02 Ferocious Messenger Bagを購入した経緯は、私が幕府の陸軍にいた頃、一時期山陰地方に配属されていたことがあった。いったい誰が山陰などと言う陰々滅々とした名前を付けたのか知らないが、その名の通り、しょっちゅう雨が降って太陽を拝めない日が多い地方だった。しかも、冬のよりによって駐屯地から脱出して羽を伸ばせる休日に限って雨が降るのである。そんなところにいるので、このバッグを購入した。

「Ferocious」は猛々しい・凶暴なという意味なのだが、いったいこの製品のどこがそんなに獰猛なのだろうか?


目が細かい事もあり、通常の1000デニールナイロンの同社製品よりも、サラッとした手触りで光沢がある。

小柄な身長165cmのコロボックル族に背負ってもらったが、コンパクトでスタイリッシュなメッセンジャーバッグだ。


本体側面には、パルスウェビングのスロットが6つ設けられている、MOLLEシステムに対応した製品を装着することが可能。(写真のツールはBENCHMADE S.O.C.P. Rescuetool


スリング(肩掛け紐)の肩に当たる部分は、滑り止め加工が施され、クッション材と通気性の良いメッシュ生地で作られている。


肩から胸にかけてのスリングは、コーデュラナイロンでできている。

オレンジのラバーアクセントがついたパラコードを引っ張ると、長さを簡単に調整できる。その他上部でも長さ調整が可能なので、小柄なコロボックル族から、筋肉ダルマのオーク族に至るまで幅広く使用できる。

黒一色のボディカラーなので、オレンジのアクセントは目立ってかっこよい。

肩掛け部には、パルスウェビングが4つあるので、小さなポーチ等を増設可能。私はここにスマートフォンホルダーを装着していた。


さて収納を見ていこう。

フラップ(蓋)を開けると、フリース生地で覆われたメインコンパートメントが出てくる。カメラバッグ程の厚みやクッション性ではないが、物に傷がつきにくい点は良い。従来のマグフォース製品とはそこが違う。

フラップはバックル以外にも、マジックテープで留められるようにもなっている。バリバリ音が嫌な場合は、どちらかにマジックテープを貼り付けて封印しておけばいい。

このフリース生地には、マジックテープのオス側がくっつくので、同社のMF-3568 Stuff Organizerのようなアタッチメントを増設することも可能だ、。


このバッグの容量は9.5リットル。メインコンパートメントのサイズは概ね横32cm、縦13.5cmで、2リットルのペットボトルを2本入れてまだ少し余裕がある。


銃器ならば、ストックを折りたたんだKriss Vector サブマシンガンが入るくらいの容量。


メインコンパートメントの両サイドにはポケットがあり、500mlのペットボトルや小型の水筒程度なら入る。


メインコンパートメント背面内部は、10インチ前後のタブレットが入るコンパートメントが設けられている。(写真のタブレットはケースを装着したAmazon Fire HD10)

この収納のサイズは概ね縦21cm、横27.5cm。


さらにその後ろには、3つのポケットが設けられたコンパートメントになっている。

このポケット3つは左右が縦13.5cm、横9cmで、中央が縦13.5cm、横12cm。二つ折り財布や文庫本等を入れるのに良い。


メインコンパートメントを含めた内部収納は、上部持ち手後方に止水ジッパーがあり、そこからフラップを開けることなく、スマートにアクセスが可能だ。

上部の持ち手は、フリース素材が使われており、クッション性もあって持ち運びやすい。ちょっとした移動の際にも積極的に使いやすい持ち手だ。

左側にあるボタン付きのループは、ジッパーの紐を通すことにより、簡易的な防犯対策となる。


フラップ内部にも止水ジッパー付きのコンパートメントになっており、こちらも先程のようにポケットが3つある。

3つあるポケットのサイドは縦13cm、横9.5cmで、中央は縦13.5cm、横11.5cmほど。スマートフォンが入っているメインは縦14.5cm、横32cm。

スマホや文房具等、日常的によく使い、取り出す物を入れるのに適している。

フラップ表面には一部マジックテープ(メス)が貼られており、パッチ等を付けることができる。

Conclusion | 総評

このクラスのメッセンジャーバッグとしては、1万5000円前後と少し高めだが、全体的に質もよく、マグフォースならではの収納の多さがあるので、細々とした物を多く持つ人には良いメッセンジャーバッグだ。

防水性能に関しては、通常のマグフォース製品に比べればよいが、本格的な防水バッグには負ける。土砂降りの中を長時間歩く際には少々心配だが、多少の雨程度ならば、内部に浸水するような問題はなかった。

9.5リットルの容量的に日々の買い物まで視野に入れたものではないが、日常的に使うものや、あまり大きくない中型一眼レフカメラを入れる程度ならばそこまで容量不足に困ることはないだろう。

また、バリバリのミリタリーデザインではなく、従来製品より若干威圧感を抑えているのも良い。色がブラックしか無いのが惜しいが。