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ジャンル:スコープチューブマウント
スコープ上にオプションを追加するためのマウント
執筆時期:2019年6月
SPECS │ 性能諸元
メーカー名(メーカー国・製造国) | WEAVER (アメリカ合衆国・中華人民共和国) |
対応スコープ径 | 30mm(本製品)、1インチ |
マウント高 | 1.4cm |
重量 | 41グラム |
素材 | 6061-T6アルミニウム |
価格(購入価格) | 37.95ドル(35ドル) |
3階建て御用達マウント
スコープチューブ上に別の光学機器類を載せたいという需要は、一定数存在している。様々な距離におけるスピード射撃が求められる3Gun等の競技界はもちろんのこと、状況によって接近戦も想定しなくてはならない軍のマークスマン(選抜射手)にも多い。多くの人はスコープの上にダットサイトを載せ、中~遠距離はスコープに任せ、近距離はダットサイトに担当させることが多い。もちろん、頬付けや目線、銃の構え等も変わってくることがあるので、器用貧乏感が否めない点もあるが、完璧に至近距離から遠距離まで対応できる照準器なぞこの世に存在しない。
今回購入したのは、WEAVER (ウェーバー)社のTactical Style Scope Mounted Picatinny Adapterという製品だ。ある程度精度の良い作りながらも、価格が比較的抑えられているので導入してみた。
●パッケージ。付属品は簡易的な説明書と取り付け工具
●20mmピカティニー規格に準拠したレールで、ウェーバー規格のマウントも載せることが可能だ。
●スロット数は5つあり、小型のダットサイトやレーザーポインター、フラッシュライト等を搭載するには十分な数だ。
●試しにAimpoint T-1を載せてみた。
●スコープチューブ上部からレールまでの高さは1.4cmの高さだ。あまりに低いとスコープのノブやダイヤル等に干渉してしまうので、このくらいの高さは必要か。
●重量は41グラムと、可もなく不可もなくといった重さだ。この手のマウントのパチ物であれば、30グラム台であるが、素材強度の問題が出てくるのであまりおすすめできない。
●マウントのネジはT15サイズのトルクスネジ(ヘックスローブ)4本で留めるタイプだ。
●手持ちのLeupold VX-R Patrol 1.25-4×28に載せてみた。スコープマウントはWARNE X-SKELL Mount。
●やはりスコープの各種ダイヤル等の出っ張りを考慮すると、これくらいのマウント高は必要だ。
●この程度の重量増だと、そこまで射手の負担は大きくならない。
Aimpoint T-1を斜めにオフセットして装着してみた。
●この装着方法は、そのまままっすぐに装着するよりも、銃を傾ければ良いだけなので、頬付けや目線の位置がそこまで変わりにくいという利点がある。競技選手のみならず、軍や警察等の法執行機関のシューターもよく行っているのを見かける。
→ただ、どちらか側面に傾けて取り付けるので、肩付けを左右にスイッチングした際には使えないデメリットもある。
●WARNE X-SKELLマウントの場合は、横に少し出っ張っているので、あまり角度を付けて斜めにオフセットできない。自分が使用するスコープ、マウントの特性も考えて活用していただきたい。
●私はスコープにダットサイトを搭載する方法は、不器用な性格なのであまり好まない。今回このマウントを購入した理由は、索敵用のサーマル単眼鏡を、スコープ上部に載せて持ち替えることなく、利用するために購入した。
→搭載しているサーマル単眼鏡はLeupold社のLTO Tracker HD。
●安価なサーマルスコープだったので、あまり期待していなかったが、予想に反して利便性が高かったので、訓練・演習等で活用できないものかと考えてスコープに載せて試験運用をしている。日中は今回のマウントのみ付けて本体は取り外し、夜間に装着している。
Conclusions | 総評
●わざわざこのようなマウントを増設しなくても、Burris社のP.E.P.R.マウントのように最初からスコープマウントリングにレールが搭載されているものを使えばいい場合もあるが、マウントの高さや特性等で折り合いがつかない場合もある。また、この手の後付マウントは、スコープマウントを取り外すことなく脱着ができる点も良い。
●他にも、Aimpoint(エイムポイント)社のSniper Quickfire 30mm Scope Tube Mountや、Primary Arms(プライマリーアームズ)社のScope Tube Offset Mount等の製品がある。それぞれ各種サイズや特性が違うので、自分の戦術や運用に合わせて選んで欲しい。