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ジャンル:スコープマウント

ボルテックス社のタフなカンチレバーマウント

執筆時期:2020年12月

本製品を提供してくださったY氏に感謝いたします。

SPECS │ 性能諸元

メーカー名(メーカー国・製造国) VORTEX (アメリカ合衆国)
対応スコープ径 30mm、1インチ、34mm(本製品)
スコープ中心部までのマウント高 1.435インチ(3.64cm)
重量(実測値) 30mm版:199グラム、34mm版:207グラム
素材 6061アルミニウム
カラー ブラック
価格(購入価格) 224.99ドル(129.99ドル)

軽量よりもタフさを選んだマウント


世の中には、同じメーカー製品でコーディネートしないと気がすまない人達がいる。今回のマウントに関しても、Vortex社のなんと1倍~10倍までを確保した高倍率ショートスコープ 「Razor HD Gen3 1-10×24」を、ボーナスを吹き飛ばして購入したY氏がチョイスしたものである。 Pro Extended Cantilever Mountは、スコープ径に合わせて30mm(CVP-30)、34mm(CVP-34)、1インチ(CVP-1)の3種類が用意されている。今回のものは34mm版だ。

本製品は、ボルテックス社のカンチレバータイプのマウントの中でも、エントリークラスの一個上付近をうろついているマウントだ。カンチレバーは、プールの飛び込み台のように、一端は固定されているが、もう片方は自由に伸びているタイプの構造体に使われる用語だ。アイリリーフの長いものが多いショートスコープでワンピースタイプのマウントをチョイスしたいという時には、このようなカンチレバータイプのものが良いだろう。

私が今まで紹介したBurris AR-P.E.P.R.Warne X-SKEL Mountもカンチレバータイプにあたる。


重量はこの34mm版で207グラム。30mm版で199グラムと特別軽いわけではない。

希望小売価格は224.99ドルであり、実売価格が120~170ドル程度とは言え、重量から考えると他社と比べて少し高めの値付けとなっている。


マウント固定用のネジは大きな六角が出っ張っているタイプなので、場合によって工具でも手締めでも脱着が可能となる。私は用途上、こちらのほうが好みだ。

マウント固定用ネジの推奨締め付けトルクは25~35in/lbs。

このマウントに関しては、20mmであればピカティニー規格でもウィーバー規格でも対応しているとのことだが、様々なレビューを見る限り、ルガー(RUGER)系ライフル銃のウィーバーレールにはガタついたり、うまくはまらない等の報告が上がっている。


重量が若干重いことに関しては、マウントリングが肉厚なことも影響しているだろう。ボルテックス曰く、各部を肉厚にすることで、重量は少し上がるが耐朽性の向上に寄与しているとのこと。

マウント素材はアルミニウムではあるが、詳しくは明記されていない。

リングの固定は、おなじみのT15トルクスネジを各々4本で固定するタイプ。

推奨締め付けトルクは15~18in/lbs。


同社Razor HD Gen3 1-10×24へ取り付けてみた。スコープとマウントでツートンカラーのようになるので似合っている。

マウントベースからスコープ中心部までの高さは、Warne X-SKELマウントと同様に約3.64cmとなっている。もっと低いほうが好みだという人もいると思うが、私の場合はこれ以上低いと折りたたみ式のリアサイト等に干渉するため、この高さがちょうどよい。


Leupold Mark2 IMSWarne X-SKEL MOUNT等の同クラスの他社製品と比べてると、重量は若干重く、価格も少し高めだ。

しかし、ボルテックスには手厚い生涯保証のサービスがあり、同じメーカーで揃えるという統一感や安心感はあるだろう。

スコープマウントは、スコープ同様に良いものを選ばないと、台無しになってしまう。本マウントもシューターからの評価は高く、米国でオススメのスコープマウントでググるとだいたい出てくる商品だ。

同じボルテックス社製で、もっと軽くて安いものが良いのであれば、SPORT CANTILEVER MOUTもある。こちらは30mm版比較だと9グラム軽くて70ドルほど安いが、銃器との脱着に工具が必須なのと、スコープ中心部までの高さが40.39mmと少し高くなっている。また、30mm版と1インチ版のみのラインナップで、34mmはない。