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ジャンル:フィクスドブレードナイフ、コンバットナイフ

カランビットとユーテリティの良いとこ取りをしたTOPS社のナイフ

検証人数:2人

執筆時期:2023年8月

ここで紹介している以前所持していたZero Tolerance- Shifterのレビューはこちら ↓ ↓

Zero Tolerance 0160 Shifter レビュー

SPECS | 性能諸元(公式)

メーカー名(メーカー国・製造国) TOPS(アメリカ合衆国)
全長 約21.5cm
刃渡り(刃厚) 約10.7cm(約4.8mm)
重量 178.6グラム
ブレード材質 1095 RC 56-58 高炭素鋼
ブレードコーティング ブラックトラクション(パウダーコーティング)
ハンドル材質 キャンバスマイカルタ樹脂
価格(購入価格) 210ドル(2017年155ドル前後で購入)

Pros & Cons | 一長一短

※ここはあくまで、KUSEMONO TACTICALが想定する使い方、視点から見た一長一短です。

※一長一短をわかりやすく表記しているだけであり、項目の数や内容、順番による採点評価ではありません。

優れている点 携行しやすく、戦闘や軽作業にも使いやすいサイズやデザイン
  カランビットと通常の固定ナイフの良いとこ取り
  耐久性と研ぎやすさの両立
改善を要する点 錆びやすい刃
  各種装備品に付けにくいシース

まっすぐなカランビット|あるいは格闘戦弱者のナイフ選び


20xx年、当時所属していたセキュリティーグループの研修の一環で、東欧某国で行われたある訓練に参加した。大規模ではないものの官民混合で行われたこの訓練は、私が今まで経験した中でも指折りの血を見た訓練であった。この訓練、冷戦期で分断していた国の人たちも混ざって行われており、2023年現在、冷戦期の燃えカスが本格的な大火事となった現状では考えられないメンツが一堂に会していた。

この訓練は3日間行われ、対テロを想定した戦闘や警護を中心とした訓練を行った・・・のだが、リアリティや緊張感を高めるためという言い訳で、安全管理をかなり軽視していた。怪我人は当然のごとく毎年出ており、死人がいつ出てもおかしくないような事を平然としていた。日本は当然の事として、西側諸国ですらこんな訓練をすれば問題になるレベルだ。さすがは新旧東側諸国の方々だ。訓練に対する考え方どころか死生観すら違う。

その壮絶な訓練で、戦闘用ナイフが必要なことを急遽知らされ、経由国で遊んでいた私は慌ててアウトドア系の店であまり深く考えず、お、カッコいいじゃん!という安直な理由で以前レビューした「Zero Tolerance – Shifter」を購入した。


これが脊髄反射で一目惚れ購入したゼロトレランス社のシフターだ。どう?かっこよくない?

このShifterそのものは良いナイフなのだが、今まで本気で考えてこなかった、「私の戦闘スタイルで生起する可能性のあるナイフ戦闘」という観点では間違った選択肢であった。

それまで私が武術や各種訓練で行ってきたナイフ訓練は、自分のコンディションがほぼ万全の状態で行われていた。だが、この訓練の場合は違う。まず格闘訓練で大柄なスラブ系巨人族相手にボコボコにされ、その後疲労困憊状態でナイフ訓練が始まる。

ここで今まで気が付かなかった問題が発生する。体力や握力をかなり消耗していた私は、ナイフをまともに握れず、様々な衝撃でカランコロンとナイフを何度も手から落とすこととなった。

私が格闘やナイフ戦闘を行うことなぞありえないし、あってはならない。」私のこの戦闘スタイルは、幼い頃から様々な武術等を行ってきたからこそ、自らの弱点をよく知った上での考えであった。そして、「どんな近い距離においても極力銃を使用し、そもそも正面切っての戦闘なぞしてはいけない」という考えの元で鍛錬をしてきた。考えてみてほしい、正面切っての刃物や徒手の格闘戦なんて嫌に決まっている素性も知らない殺気立った相手と、口臭が嗅げるような距離でやり合うのだ。しかも、大概私のほうが体格、技術、殺気、度胸が劣っている。冗談じゃない、嫌に決まってるだろ?

某砂の国で警備員をしていた頃、活きの良い自殺志願者の方々相手に、卓球でもやろうかと提案したくなる距離で撃ち合いをしたことがある。ナイフやステゴロ戦は回避できたが、あれですらもう二度としたくない。

私はガチンコ勝負となると強者ではなく弱者、狩る側よりも狩られる側である事を自覚しているからこそ、この持論は今でも半分曲げていないが、この訓練でもう半分の考えを改める事となった。


狂った訓練の話に戻ろう。このナイフ訓練では様々なシチュエーションを想定して行われ、その中には揉み合いの白兵戦において、銃器が封じられた際にどうするのかという状況も与えられた。

そんな時、特に寝技や羽交い絞め等をされ身動きが極端に取れない時に、どうナイフを抜いてどう危機を脱するのかという問題にも直面した。加えて、握力が低下している状態でどうナイフを保持しようかということを考えた時、カランビットのように指が引っ掛けやすいリングが付いたグリップが良いのではと、カランビットナイフを使用していた人を見て思いついた。

ただカランビットだと、弧を描いた刃の形状から切り裂くことはできても刺すことが難しい。特に各種装備品等で身体をごちゃごちゃと覆っている昨今では、装備の隙間を縫うように刺せたり、構わず貫通できることが重要だ。


ボロ雑巾のように絞り上げられ帰国した後、あーだこーだと考えながらも、なかなか新しいナイフの選定や購入には至らなかった。多忙なのもあったが、何よりも各種訓練や現場においてナイフ戦闘が生起する可能性は限りなく低く、必要性をあまり感じないと同時に、正直言うと怖いので避けていたこともあった。

他国の軍や警察の戦闘特殊部隊員ですら、ナイフや格闘戦を実戦で行ったことが無い人がほとんどである。

だが、いくら怖いからナイフや格闘戦を避けると言っても、戦争と同じでこちらが尻尾を巻いて逃げたところで、否応が無しに発生してしまうことはある…かもしれない。特に私のような職業の場合、嫌だから・苦手だからと言ってその状況を想定した訓練や検証から逃げることはできない。東欧に置いてきたモヤモヤを払拭するためにも、熟考を重ねた末にTOP社が販売しているC.U.T. 4.0に白羽の矢を立てた。

実は今回紹介するC.U.T. 4.0を購入する前に、業務の関連で検証を行ったBENCHMADE社のSOCPシリーズに着目していたこともあった。ただ、最終的にSOCPシリーズは、

鞘から露出している部位がリングのみなので、咄嗟に素早く抜くことが難しい。

グリップのフィンガーグルーブが日本人の小さめの手に合いにくい。

銃刀法の関係でダガーバージョンの所持が難しく、半分が波刃となっているSOCP SPEAR POINTでは殺傷力等に懸念がある。

といった理由から個人的な採用を見送った。

SOCP SPEAR POINTのレビューはこちら ↓ ↓

【レビュー】 BENCHMADE SOCP SPEAR POINT (COMBO EDGE)


ビニール袋に中身ドチャっと入れてるだけの非常に簡易なパッケージング。

本体と鞘の他に、説明書と保証書2種、それに薄型ホイッスル入り。

サバイバリスト達が喜びそうなホイッスルが入っているあたり、実にアメリカっぽい。ホイッスルの音色は「ポーッ」という少し低音寄りの音。


外観は見ての通り、カランビットナイフによくある少し湾曲したハンドルにリングが付いている。ただ付いている刃は弧を描いたものではなく、標準的なドロップポイント形状の刃だ。

ドロップポイントは、水滴(ドロップ)のような形状をしていることからその名が付いている。

刃の形状を、刺すことに強いタントークリップポイントにしなかったあたりが面白い。前述したが、軍人等でナイフを戦闘に用いた人は非常に少ない。皆ナイフは、訓練でのみ使用するか、戦闘用途以外の日常やアウトドアワークでの使用が多い。故に、戦闘用途にしか使えない重りにするくらいなら、刃の形状を様々な用途に使いやすくて頑丈なドロップポイントにしようという考えになったのだろう。戦闘にも日常にも使える…故にこのナイフの名前はC.U.T.Combat Utility Tool:コンバットユーテリティツール)なのである。

このナイフをデザインした、武術・格闘家であると同時に、アウトドア好きでアウトドア関連の記事や用品のデザイナーもしているジョシュア・スワナゴン氏(Joshua Swanagon)がまさにそういう人だ。彼は格闘戦でよく用いられるカランビットナイフのハンドルデザインの有用性は認めつつも、ナイフワークとしては使いにくく、戦闘用途でも刺すことが難しい欠点から、このような刃とハンドルの組み合わせを考えたようだ。

全長21.5cm、刃渡り10.7cm、重量178.6グラム(鞘含めると255グラム)は、戦闘用としての使いやすさと携行性の両立が実に取れている。


刃の材質は1095 RC 56-58 高炭素鋼。そこらのステンレス鋼よりも錆びやすい。雨に見舞われた1週間前後の演習終わりだとだいたい錆びている。だが、錆は比較的落としやす。

そして刃も欠けにくく研ぎやすい。1095高炭素鋼はそんな材質だ。大きな演習や訓練のみならず、アウトドア用途でも使っているが、目に見えるような刃の欠けは一度も無い。

また、錆びやすい高炭素鋼には必須のコーティング(CUT 4.0はブラックトラクションのパウダーコーティング)も分厚く剥げにくい。こちらもけっこうぶっきらぼうに使用している割には、遠目からだと剥げが少なく感じる。

新品まっさら状態の刃付けはレーザーのような切れ味ではないが、欠けにくさと切れ味を両立させている良い塩梅だと思う。何にせよ戦闘用とユーテリティの両立が刃付けにもされていると感じる。

柔と剛の性質を持っており、刃先も軍用の厚手の衣類や防弾衣の強力な布地部分を貫通できるよう考慮された設計をしているとのこと。


刃の厚み4.8mmのフルタング構造であり、ハンドル部を含めてガタつき等は一切無い。

ハンドル部から先の刃体上部は3.5cmの長さの波刃のような作りになっている。見てわかると思うが、これに枝や紐を切ったりする能力はなく、ここに親指や人差し指等をかけることで、ナイフを使った軽作業を行いやすくできる。ユーティリティ面でこの機能があるのか無いのかで快適さや作業効率は違ってくる。


遠目からだと木製に見えるハンドルも、こう近くで見ると樹脂製だとわかる。正確には様々な布類等を樹脂で固めたキャンバスマイカルタだ。各種耐久性や耐候性だけでなく、グリップ性能や手触りも良いのでナイフや銃器のグリップ素材としてもポピュラーだ。

このグリップは六角ネジで留められているが、分解することは推奨されていない。また、このグリップ部が黒や迷彩柄になっているバリエーションもある。

猛禽類が爪でえぐったような凹凸があるが、これはTOPS社が「Dragonfly Tread(トンボ溝とでも訳そうか)」と呼称しているグリップパターンだ。流れるような見た目もいいし、逆手持ちでも順手持ちでも良いグリップを与えてくれる印象だ。

刃に向かうにつれ細くなっていくグリップ部は、刃のアゴの形状に合わせるように円形状にえぐられるように、フィンガーグルーブが一箇所ある。順手ではここに人差し指、逆手では小指をかけることで、刺突等をした際の滑り止めとしての効果が高まる。フィンガーグルーブを一箇所のみに設定したのは英断であると思う。手に合わないフィンガーグルーブほど不要な物はないからだ。

刃の形状以外でのカランビットの大きな特徴とも言えるグリップ後端のフィンガーリング。C.U.T. 4.0のリングは内径が28mmほどあり、厚手のグローブをしていても指を通すことができる。

このリング部は、ただ指を入れてコントロールや手からの脱落を防止するだけでなく、4.8mmの厚みを活かして、格闘戦による殴打や木の実や薄い石等を砕く、簡易的なハンマーとしての役割もある。


鞘(シース)はナイフのお供としてよくある、カイデックス合成樹脂製。


このシースに付属しているベルトループは、基本的に写真のように腰の横や後ろにナイフが横を向くように装着するタイプだ。このタイプは、不意の脱落が怖いので私はあまり好まない。


また、ベルトループを片方だけクルッと回してベルトに通せば、縦向きでズボンの中にコンシールドキャリー(隠し持つ)のように装備することも可能だ。

 


だがループの長さ調整ができないため、ガチッと固定して装着することが難しい。そのため私はこのループは外している。

このループの脱着に使用されているスナップボタンはダイレクションタイプであり、ループの内側や側面からは外したり付けたりができなくなっている。ただ、正しい方向で脱着しようとしても、特に最初はかなり硬いためやりにくい。何回かやって慣らし運転をしろと説明書には表記されている。

この手のボタンは、幕府陸軍の救急品ポーチを扱ったことがある人ならわかるだろう。C.U.T. 4.0のボタンは個体差もあるかもしれないが、それより硬く脱着がやりにくかった。


私は自前の装備品や戦闘用弾帯に付けやすくするため、ベルトループを取っ払い、Tek-Lokタイプのベルトループを装着している。

ただし、ベルトループとシース側のビス穴の位置が若干合致しないため、ベルトループ側の穴を少し縦方向に拡張して付けた。

はっきり言ってこちらのほうが様々な用途に使用できるので便利だ。付属しとけとまでは言わないので、別売りオプション品として出して欲しい。

実際の使用について


基本的には、「自身が持っている攻撃手段の中で最大の攻撃力を有し、使い慣れている銃火器を主として戦闘に使用する」という観点から、このナイフを使用する際は「至近距離にて何らかの理由で銃器が使用不能となった場合」となってくる。(ナイフ片手に隠密に相手を不意急襲するケースも考えられるが、様々な観点から私がこの芸当を行うのはリスクが大きい。)自分のズボンやベルトから、ゼロ距離~1メートル前後で使用することを考え、写真のような逆手持ち(Reverse Grip)を主とした持ち方がメインとなる。

より厳密には、刃が相手の方に向いたReverse Grip Edge Out(RGEO)と呼ばれる。刃を自分の方に向け、より振り下ろす際の攻撃力を高めたReverse Grip  Edge In(RGEI)は、リングやグリップ形状から力が入りにくいため、このナイフの場合推奨できない。

ナイフ訓練で上記を想定した練習をよく行っているが、順手(Forward Knife Grip)よりも後ろや側面といった、対処が難しくなる方向から組み付かれても、私の体捌きでは反撃を行いやすい。

何よりも、ゴテゴテと装備品を付けた相手に対し、装備品ごと貫く場合はこちらの持ち方のほうが圧倒的に力が入るし、刺した後に引き抜く際も同様だ。

刺突力を高める意味合いからも、親指をリングに添わせる持ち方を好む。


また、親指をリングに沿わせず、普通に握りこぶしをするように持つと、厚手のリングをメリケンサックのように用いた打撃格闘能力も付与できる。リング付きナイフならではの戦闘手法だ。


咄嗟にナイフを抜かなければならなくなった際、リングに指を入れる暇が無いことが多い。その場合も、私程度の手の大きさならば、窮屈さをあまり感じず変わらずグリップ部を握ることができる。ただ、手の大きな人の場合は窮屈に感じるとのこと。

グリップは刃体に向かうに連れて細くなっているため、逆手持ちメインで使用する場合、できればその細さをもう少し緩やかにして今よりも少し太めの状態を維持する設計だと尚良し。


装備品の隙間を縫うように刺したり切り裂くといった精密さが求められる場合は、順手(Forward Grip)のほうが行いやすい。

逆手持ちの場合、刃体に向かうに連れて細くなっていくグリップ形状はもう少し太いほうが良いと言ったが、順手で尚且つセイバーグリップ(写真の持ち方)の場合は非常にフィット感が高い。この持ち方で何かを削ったりするような軽作業は行いやすいだけでなく、そのグリップ形状からも刺突の際により力が入りやすくて良い。


SOCPシリーズThyrmのSwitch Backを付けたフラッシュライト等、リング付き製品のレビューをする度に述べているが、リングが付くことによっての大きな利点は奪取及び脱落防止の他に、人差し指にナイフを引っ掛けることによる、ナイフを保持したままで、ハンズフリーで何か別の物を掴んだり、別の作業ができる点だ。これにより、ナイフを持ったままで他の銃器を構えたり、弾倉交換やドアの開け締め等も行うことができる。

もちろん、グリップの厚みが少ないナイフならリングが無くてもこれらのことはできるが、リングがあることによる脱落の恐れを心配しなくて良いメリットは非常に大きい。

また、リング付きの利点は他にもある。狩猟にせよ対人戦闘にせよ、戦って生き抜こうと抵抗をしてくる生物を刃物で殺傷することは、心身共に想像以上に難しいことだ。幸いにも私は刃物を使用した対人戦闘の経験は無い。だが、訓練で生きた七面鳥とナイフ一本で戦ったことがある。逃げ惑い、隙あらば攻撃を仕掛けてくる七面鳥をようやく捕まえ、「セイッ!!」と一撃を加えようとした瞬間、一瞬だけ戸惑った。脳内指令ではナイフを突き刺したつもりだったのに、肝心なナイフを持った手が動かなかった。闘争心と恐怖が入り混じった興奮状態の中、私の無意識は「おいコラちょっと待て!こんなドでかい生き物を殺すんだぞ!?」と意識をオーバーライドして腕に停止命令をかけた。その後、一瞬止まったことで冷静さを取り戻し、当初の手はず通りに七面鳥の息の根を止めたのだが、さらに追撃を加えている時、想像以上に手に力が入らずナイフがすっぽ抜けそうになった事にも驚いた。この手の訓練はこれまで数回行ったことがあるが、こんな時でもリング付きのナイフのほうが保持力を維持するのに役立つことが、文字通り血と汗の中で実感した。

子供の頃、友人の父親が副業で猟師をしており、狩ってきた動物の解体を手伝った経験があったが、焼いて美味しい七面鳥とは言え死んでいるのと生きているのとではわけが違った。また、同じ殺傷行為でも銃と刃物とでは、心身ともに難易度が桁違いに違うことも思い知らされた。

Conclusion │ 総評


ナイフ関連のネットメディアであるKNIFE NEWSが、毎年21社のナイフディーラーに様々なジャンルで今年のベストナイフを選出する選挙を行っている。その中でEDC 2016の固定刃部門で最優秀賞を勝ち取ったナイフがこのC.U.T. 4.0である。

善戦をしたが、惜しくも敗北したナイフは他に、Spyderco – ARKBöker Plus – Eddleman Tanto DashiBark River Knives – Bravo Necker IIがある。

毎日持ち歩いても苦にならない携行性、いざという時に戦闘や護身用途としても十分な攻撃力や保持力、そして修羅場以外でも作業目的としても多用途に使える良いナイフだ。

何よりも格闘戦弱者である私にとって、ナイフ戦闘に消極的ながらも、業務上訓練や検証を行わないといけない立場に対しての現時点での最適解であり、お守り刀としての意味合いもある刃物である。私が生涯を終えるまで、このナイフを修羅場で引き抜くことがないことを切に願う。

今回紹介したTOPS – C.U.T. 4.0のような、カランビットナイフのリング付きグリップでありながら、刃は別であるナイフは他にもある。様々なメーカーから出ているが、基本的にはこのナイフ同様に、EDC・携行性の高いものが多い印象だ。以下に一例を示すので参考までにどうぞ。

Bastinelli Knives – Picoeur

Bastinelli Knives – Spade

Boker Plus – Accomplice

FOX – 597 Dart Karambit

Cobatible Edge – DT-B-20

Lionsteel – H2 Drop Point