REVIEW >> GOOD LIFE GOODS| その他人生の香辛料
ジャンル:ヘッドホンカバー
ヘッドホンと耳を優しく包み込んで守るmimimamo。音質への影響等も含めてレビューしていこう。
SPECS | 性能諸元
メーカー名・国(メーカー国・生産国) | 50sq (日本) |
サイズ | M、Lサイズ |
カラー | グリーン、ブルー、パープル、レッド、ピンク、グレー(本製品)、ブラック |
素材 | テンセルを主とした複合素材 |
価格 | Mサイズ : 2160円
Lサイズ : 2700円(本製品) |
ヘッドホンに温かみを
私はAKG社のK181DJというヘッドホンを愛用している。これが実に素晴らしいヘッドホンで、特科連隊のFH70のようなスピード感ある確かな低音を鳴らしつつも、ミニー・リパートンのような目が覚めるような高音を出してくれる。ノリの良いクラブ系の曲を好んで視聴する私には最適解に近い。大抵の低音やらビートやらを重視したヘッドホンは、中~高音域が迫害されたような音になるが、このヘッドホンは見事に両立している。本当に素晴らしいヘッドホンだ。ただし、かけ心地は最悪である。ヘッドホンの側圧が高めというのもあるが、イヤーパッドの穴が小さいのが一番の問題だ。おそらく設計者は、マーモセットの耳でも計測したのだろう。そんな頭部や耳にも負担がかかるヘッドホンなので、当然イヤーパッドも劣化してくる。現在8年近く使用しており、2回めとなるイヤーパッド単体の購入をしようと考えていたところ、この商品と出会った。
この手の商品としては珍しく日本製で、国内老舗アパレルメーカーの和興が手作業で作っている。素材はユーカリを素材とするテンセルをメインとした複合素材を使用しており、厚手のストッキングのような手触りだ。吸収性と速乾性を両立しており、汗や皮脂を素早く吸収し、しかも耐久性にも優れるので繰り返しの洗濯が可能で、衛生的にも良い(SEKマーク取得済)。また、テンセルは人口の天然繊維とも呼ばれ、環境負荷を抑える製品でもあるらしい。コアラは怒っているかもしれないが。
このカバーを装着するとどうだろうか?中世の拷問器具のようだったK181DJのかけ心地はかなり改善された。ただ、私が真に気にかけるのはそこではない。ケイゾン人が作っていようが、コアラが笑っていようが関係ない。ヘッドホンの劣化を抑えつつも、あの素晴らしい両立した音質が犠牲になっていないかどうかが重要だ。メーカー曰く、各社ヘッドホンにカバーをして音質の劣化を計測し、試行錯誤の末に良いカバーができたと唄ってはいるが、やはり物理現象には逆らえない。低音は少し威力を減らし、こもってしまい、音の立体感や響きは損なわれてしまっている。私のあてにならない感覚では1割減といった感じだ。聞くに堪えないことはないが、気になる人はヘッドホンが感性を失ったような感覚を覚えるだろう。
とは言え、ヘッドホンと共に出歩いている人には良いかもしれない。ヘッドホンと耳の両方を守ることができ、特に冬はイヤーパッドのヒンヤリ感が軽減される。また、美しいカラーリングも各種揃っているので、ヘッドホンに良い個性を与えることができる。私は今回、ヘッドホンの色に合わせてグレーを購入したが、もう少し派手な色を購入してもよかったかもしれない。メーカーホームページには、各社ヘッドホンとの適合サイズが掲載されているので、購入の際は参考にしてもらいたい。