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ジャンル:折りたたみナイフ
タントータイプの刃を持つ珍しいポケットナイフ、それがこのポケット侍だ。現代版の肥後守のようなユニークなナイフだ。
SPECS | 性能諸元
メーカー名(メーカー国・製造国) | StatGear (アメリカ合衆国・中華人民共和国) |
サイズ(全長×幅×高さ) | 折畳み時(クリップ含む):67.5mm×11.7mm×9.64mm
展開時全長:120.11mm |
重量 | 23グラム |
刃渡り | 50mm |
ナイフ材質 | 440Cステンレス |
ハンドル材質 | チタン合金(グレード5) |
価格(購入価格) | 39.99ドル(Indiegogo早期出資にて34ドル) |
ポケットの中のサムライソード
欧米人、とりわけアメリカ人の中でのサムライだの、ニンジャだの、カタナだのと言った憧れはどういうワケか21世紀に入った今日でも薄れる気配は無い。そんなわけで様々な業界で、ケレン味あふれる欧米製ジャパニーズアイテムが出ては消えている。今回のナイフもその一つだ。StatGearは、NY救命救急士で働いていた人間が起業した会社で、自身の経験から学んだレスキュー・サバイバル・アウトドアな製品を製造・販売をしている。
このポケット侍は、そんな中何を衝動的に考えたのかと言った感じで作られた製品だ。さすがに、製品化をする段階で本当に売れるのかと思いとどまったのか、今流行りのクラウドファンディング(Indiegogo)で資金を集め、需要を確認してからという形を取った。
全体はこんな感じで、この手のコンパクトなポケットナイフとしては珍しく、タントータイプのブレード形状で、ハンドルのデザインを見てもわかる通り、日本刀を模したデザインをしている。
色はブラックとグレーの二種類あり、相変わらずスマートに開けにくいブリスターパックに入っている。日本的な記号を入れて日本人の失笑を少々買いつつも、シンプルにまとめた良いパッケージだと思う(一応褒め言葉)。
収納時は小指程度の大きさで、ブレードを展開しても手の中に収まるコンパクトな設計だ。また、ハンドルはチタンでできているため、全体が大変軽く、23グラムしかない。
この大きさだが、ちゃんとしたロック機能があり、安全に作業をすることができる。
コンパクトなナイフではあるものの、ハンドルのフィンガーチャンネル(指をかける凹み)や、ブレードのサムスタッド(刃を展開する際に親指を引っ掛けるネジ)に指をウマくかけるとしっかりと持つことができる。ちょっとした工作等でも使いやすい。ブレードの「ポケット侍」の文字と書体がダサかっこよくて良い味を出している。
反対側には取り外し可能なクリップがあるが、これがなかなかに強力で、ちょっとやそっとではハサんで落ちることは無い。
刃の長さは約5センチ。レザーマン Juice S2より少し小さいくらいの大きさだ。刃の厚みは2mm程度あるので、やわな感じはしない。
切れ味はこのクラスのナイフの中ではまぁまぁ良く、シャープな切れ味のJuice S2よりも気持ちピシュっと良く切れる。
キーリングもあるので、お気に入りのアイテムや鍵と一緒に携行可能だ。(刃渡りは5.5センチ以下だが、ロック機能もあり、そもそも軽犯罪法に抵触する可能性があるので、国内での携行はやめておいたほうがいい)
こんな感じで、欧米人が作った面白ジャパンアイテムかと思ったが、意外と良い作りだ。現代版の肥後守のような感じも良い。デスクワークや旅行のお供に、あなたもポケットの中にSAMURAIを入れてはどうだろうか?