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ジャンル:スリングバッグ

アウトドアブランドのケルティのコンパクトでクールなデザインのスリングバッグ「SPUR」。ちょっとした毎日のお出かけにピッタリのサイズだ。

※本製品を提供してくださったbikewagon様に感謝いたします。本製品は下記のbikewagon様のebayストアページにて購入可能です。

https://www.ebay.com/usr/bikewagon

SPECS | 性能諸元

メーカー名(メーカー国・生産国) Kelty (アメリカ合衆国・ベトナム社会主義共和国)
サイズ 40×19×15cm
メインコンパートメント容量 9リットル
カラー Green Camo、Black Geo Heather(本製品)、Latigo Bay、Canyon Brown、Castle Rock
価格 49.95ドル

日常のお供に

仕事柄というのもあるのだが、私は基本的に持ち物が多い。パンツのポケットにスマホとお財布だけを入れて外出するなぞ、私からすれば狂気の沙汰である。今日はアレコレを持っていかなくてもいいだろうと気を抜いた時に限って、置いてきたものが必要な事態が発生するものだ。故に、我が身一つでお出かけすることはほぼありえず、常にバッグを背負っている。一時期、MAGFORCEのArcherを使っており、入るようで入らない収納とミリタリーチックな外観に嫌気が差し、それからというもの、どこに行くにもMission Work ShopのRummyという巨大なメッセンジャーバッグを背負っていた。普通の人からしてみれば、こちらの方が狂気の沙汰だ。とは言え、荷物を少しでも減らしたいという気持ちはちゃんと持ち合わせている。私はシルクロードを行くラクダや、ボストン・ダイナミクス社で蹴られているビッグドッグではない。

荷物を減らすには、いっその事バッグそのものを小さくすればいいという考えに至った。その時、ちょうどケルティからクールなデザインのスリングバッグが発売されたので購入に踏み切った。それが今回のSPUR(歯車の意味)だ。ケルティ社は、アウトドア好きならばご存知のメーカーだろう。ポップで親しみやすいデザインやカラーリングの製品が多く、本格的なものから、普段のお散歩用に使えるものまで幅広く取り揃えている。


SPURは日常使いを目的とした、コンパクトな縦長スリングバッグだ。


全長は40cmほどで、身長165cmの小柄な曲者が背負っても小さく背中に張り付いてくれる。


私が所持しているカラーは「Black Geo Heather」というネーミング。黒をベースに、茶色をアクセントにしたワイルドでどことなくクラシカルなカラーリングに、その名の通り、ギョウリュウモドキの枝を思わせるような模様が描かれているといったところだろうか?
独特なネーミングセンスはともかくとして、このカラーリングは非常に気に入っている。

他にも、ミリタリーやポップなカラーリングを備えているので、性別を問わずに使っても違和感がないだろう。


メインコンパートメントは、9リットルの容量を備える。9リットルと言うと、子供向けのバックパックの容量であり、縦長の構造なのでノートPCや晩御飯の買い物といった重量物は入らない。

内部カラーが表面とは違うカーキ色なのは、アクセントにもなるし内容物の確認もしやすいので良い。


私はこの中に、救急用のメディックポーチ(CONDOR MA41)を入れている。20cm×15cmの少し大きめのポーチだが、このポーチを入れてもフルサイズの一眼レフカメラを入れる余地はまだある。

こんなものを持っているから荷物が多くなるのだろうという指摘はごもっともだが、仕事柄上救急品類は手放せない性分なのでご容赦願いたい。


両サイドには全長30cmほどの収納ポケットがあり、このようにメモ帳や筆記用具といった薄い小物を入れるのに良い。


全面には、1リットル程度のボトルが入るサブコンパートメントがある。

調節可能なバックルを備えているが、フタを完全に閉めることができないので、バッグを逆さまにすると抜け落ちてしまうので注意。

ここにはコンドル社のMA64 Side Kick Pouchを入れている。モバイルバッテリーやペンライト等の細々としたものが入るし、このポーチの両側面に付いているモールウェビングがちょうどよい引っ掛かりになってスッポ抜けを防止できる。


メイン&サブコンパートメント、サイドポケットにEDCアイテムを詰め込んだらこれだけの物が入る。工夫次第でモノは入らないことはなく、これでもまだ缶ジュース一本分くらいの余裕はある。


背当てのクッションは肩がけ紐までつながっている。この手のコンパクトなバッグにしては少し厚手で、スリングも幅広なので、クッション性は良い。


スリング部全面には、携帯電話ポーチがあるが、このバッグの設計者は2000年初頭からタイムスリップしてきた人みたいで、現代の5インチ前後のスマートフォンは入らない。一体何を考えたのだろうか。(なにかの間違いで、実はただの小物入れじゃないのかと確認したが、公式はこれを携帯電話用収納だとちゃんと言っている。)

その下部には安定性を高める3点スリングのMOLLEウェビングに似たバックルパネルがある。


バッグの容量を増やすため、私はこのバックルパネルにポーチ(OUTDOOR PRODUCTS カメラポーチ01)を付けている。

また、役立たずの携帯電話ポーチの上にCONDOR 221143ショルダーパッドを装着してMOLLEシステムを付与した。ここにはスマートフォンのホルスターを装着している。


小型のバッグだが、3点スリングを備えているのでより安定性を高めることもできる。ここだけでなく、すべての紐類に端末処理用のゴムバンドを備えているのも良い点だ。


3点スリングが邪魔な場合は、背当て下部に収納スペースがあり、すっぽり入れることができる。

Conclusion | 総評


所謂ミリタリー系のバッグと違い、頑丈で破れないナイロン素材できているわけではなく、防水性能もない。だが、日常使いとしては使いやすく、クールなスリングバッグだ。値段も50ドルを切っているのでまぁ及第点だろう。

このクールなバッグは、どういうわけか日本国内では正式販売されていない(2018年10月)。海外通販等で購入するしかなく、良いバッグなのにもったいない。